木造アパートエステサロン でも高額コースが売れる理由
サロンの豪華さと価格の高さは比例しません
で、美しくなることに投資できないお客様は来なくてよし!と、強気の対応をされているサロンをご紹介したところ
「自宅サロンでデラックス感もないので強気になれません」とメッセージを頂きました。
この感覚、きっと共感される方も多いかと思って
今日は「価格の高さとサロンの豪華さは比例しない」について、お伝えします
そもそも、人は「値段が高い」と聞くと
- 豪華で
- 質がよい
- 良品である
- 希少性がある
- 歴史を感じる
- 重厚感がある
そんな風に錯覚している生き物
未だに、私も「高額」=「良いもの」という錯覚に陥ることもありますが友人T子のおかげで、それは錯覚だと気づく事ができました
T子は、都内で約15年エステサロンを営むベテランの個人サロンオーナ―
T子のサロンは都内でも有数の高級住宅街と言われる代々木上原にあります
ここだけ聞くとT子のサロンもそこそこ豪華なんだろうな~って思いますが、T子のサロンは築50年くらいの昭和初期を思わせる木造アパートの2階
今風のおしゃれなアパートじゃなく、もちろんリノベーション物件でもなく、よくサスペンスドラマで落ちぶれて復讐を企んでいる犯人が住んでるような見るからに倒れそうなほどの木造アパート
その木造アパートのちょっと錆びかかった外階段を上がると、T子のサロンがあります
玄関の扉を開けると目の前は、くすんだステンレスキッチンがむき出し
15年前、初めて見たときに、「え?まじで?ここでいいの??エステだよ!!」と声に出して、T子に言いましたよ
そしたら、T子は
「全然、大丈夫よ、そんなの関係ないからちゃんと癒してあげる自信あるんで(笑)」と、なぜか自信満々!
更にT子の集客方法は、すべて手作りチラシ
家庭用のプリンターで印刷してはサロンを中心に徒歩10分圏内の高級住宅にポスティング!!
T子の集客方法はアパート外観にふさわしく昭和感満載!
そんなT子のサロンにはどんなお客様がいらっしゃるかというと・・・
高級住宅にお住まいで「今年の夏は3か月オーストラリアの別荘にバカンスに行ってくるわ」とか、「シアトルに住む息子が孫連れて帰ってくるのよ~蓼科の別荘、買おうかしら~」
な~んて会話が普通に飛び交うような50代~60代の優雅なマダムたち
T子のメニューの価格は平均単価30,000円
30万、50万のチケットもマダムたちは惜しげもなく何度もリピートする
そのうち、代々木上原界隈のマダムたちのうわさになり口コミでお客様が集まるようなったのはいうまでもありません
この現実を見たときに
高い=高級
高い=豪華
そんな私の思い込みは、音を立てて崩れ去りましたね
なぜ、T子のサロンにはマダムたちに人気だったのか?
これは、T子の戦略にありましたそもそも、T子が代々木上原に
出店した理由は「自宅から通える距離」だったから
その当時、T子は1歳になる女の子の母親でもありご主人も飲食店を経営されてたので、共働きしながら娘さんを育てながらのサロン経営
だから、サロンをオープンするなら自宅から自転車で通える距離が大前提
そこが、たまたま「代々木上原」でした
資金にも限界あるし贅沢はできない、でも、売上を上げたい
そこで、T 子が目をつけたのが代々木上原の高級住宅街に住むマダムたち
きっと、マダムは煌びやかなものに飽きてるはず
しかも話す相手もあまりいなくて寂しい時間を過ごしているはず。そして、安価なものには不信感を感じる
実はT子は昔から年配の女性から可愛がられるタイプだったので年配の女性の気持ちもよーくわかっていたようです
だから、T子はわざと、手作り感満載のチラシでポスティングのみ予約も電話のみ!
そんなT子のサロンは未だにHPもありません。もちろん、SNSもやってない
そしてマダムのニーズに合わせて1人のお客様に使う時間は約4時間
T子の読み通り、マダムたちは、話し相手を求めてサロンにいらっしゃるのでコース2時間、お話し2時間で時間配分していました
そして、1回のコース料金は平均30,000円
いかがでしょうか?
T子のように、ターゲットを絞り込みしてそのお客様のニーズにマッチしたサービスを提供すれば、サロンの豪華さに関係なく高額単価の設定でもサロン経営は成立します
つまり、サロンの豪華さと価格の高さは比例しない
それは、お客様への価値提供で決まります。